2018年08月13日

働き方改革関連法の省令や指針について検討始まる

平成30年6月29日に働き方改革関連法が成立し、必要な省令や指針などについての議論が7月10日、労働政策審議会の労働条件分科会で始まりました。
ここでは、
「今後の労働時間法制の在り方について(建議)」
「時間外労働の上限規制等について(建議)」
と2つの建議を元に省令や指針に定める項目について検討されています。

『時間外労働の上限規制』 
 中小企業2020年4月1日施行・大企業2019年4月1日施行
◯新たな36協定の様式を定める
現在の36協定では、「1年を超え3ヶ月以内の期間」の延長時間を定めることとなっているので、1日・3ヶ月・1年の延長時間を定めている場合もあります。
時間外労働の上限規制が月45時間・年360時間が原則となることから 、1日・1ヶ月・1年に限ることが適当であるとされています。
◯36協定で定める事項
限度時間を超えて労働する労働者に対する健康および福祉を確保するための措置が36協定で定める事項に追加されます。

『有給休暇の取得義務化』
10日以上の年次有給休暇が付与されている労働者に対して年5日、時季を指定して与える
 2019年4月1日施行
◯あらかじめ時季を指定して与えることを明示した上で、その時季について労働者の意見を聴くとともに、その意見を尊重するよう努めなければならない。
◯時季、日数、基準日を労働者ごとに明らかにした書類を作成しなければならない。

中小企業にも関連が深く、対応を考えなければいけない項目のみピックアップしました。
まだ決定した訳ではありませんが、これらを踏まえた上で検討していく必要があります。
posted by あさ at 14:47| 労働時間

2018年07月31日

働き方改革関連法案成立!

働き方改革関連法案が、平成30年6月29日に参議院本会議で可決、成立しました。
中小企業にも大きく影響のある項目として
@時間外労働罰則付き上限規制
特別条項の場合でも年720時間、月100時間未満(休日労働含)、2〜6ヶ月平均80時間未満(休日労働含)を限度
<2019年4月1日施行(中小企業2020年4月1日)>
自動車運転業務・建設事業・医師等も適用
<2024年4月1日施行>
A時間外労働の割増賃金率中小企業への猶予措置廃止
月60時間を超える場合50%以上
<中小企業2023年4月1日施行>
B有休が年10日以上付与される労働者に、年5日の取得を義務化
<2019年4月1日施行>
C同一労働同一賃金
短時間・有期雇用労働者の正規雇用労働者との不合理な待遇の禁止に関し、個々の待遇の性質・目的に照らして適切と認められる事情を考慮して判断することを明確化
派遣労働者は、派遣先の労働者との均等・均衡待遇、一定の要件(同種同業の一般の労働者の平均的な賃金と同等以上の賃金であること等)を満たす労使協定による待遇のいずれかを確保することを義務化
<2020年4月1日施行(中小企業2021年4月1日)>
D待遇に関する説明義務の強化
短時間・有期雇用・派遣労働者について、正規雇用労働者との待遇差の内容・理由等に関する説明を義務化
<2020年4月1日施行(中小企業2021年4月1日)>

中小企業も対応を迫られています。
posted by あさ at 16:15| 労働時間

2018年06月21日

職場のハラスメントとは

厚生労働省が過労死等防止対策大綱の改定案を公表しました。
改正案では、職場におけるパワーハラスメントの発生状況の現状と課題も盛り込まれています。平成28年度厚生労働省「職場のパワーハラスメントに関する実態調査」によると、およそ3人に1人(32.5%)が過去3年間にパワーハラスメントを受けたことがあると回答しており、4年前の調査から7.2%の増加となっているそうです。
ハラスメントは、「いじめ」「嫌がらせ」のことで、英語では苦しめること、悩ませること、迷惑の意味になります。

セクシュアルハラスメント(セクハラ)
性的な言動により、他の従業員等に不利益や不快感を与えたり、就業環境を害するような行為
パワーハラスメント(パワハラ)  
職務上の地位や人間関係などの職場内の優位性を背景にした、業務の適正な範囲を超える言動により、他の従業員に精神的・身体的な苦痛を与えたり、就業環境を害するような行為
マタニティーハラスメント(マタハラ)  
妊娠・出産したこと、育児休業等制度を利用したこと等に関して就業環境を害する言動
パタニティーハラスメント(パタハラ)  
育児参加を希望する男性への嫌がらせ

厚生労働省では、上記に加え、介護休業等制度を利用したこと等に関して就業環境を害する言動もハラスメントとして事業主に対策を義務づけています。
事業主が、ハラスメント行為を行ってはならないことはもちろん、従業員にもハラスメント行為がないか、ハラスメント行為と自覚しないような社内風土がないか、十分な対策・対応を行うのが、事業主の責務です。

以下のHPから、“妊娠・出産等に関するハラスメントの防止に向けて”“セクシュアルハラスメントの防止に向けて”の動画が見られます。
動画で見る〜職場におけるハラスメント対策〜
http://www.tokiorisk.co.jp/seminar/harassment-boushi-movie.html
平成29年度厚生労働省委託事業
職場のハラスメント対策支援事業
東京海上日動リスクコンサルティング
posted by あさ at 15:01| メンタルヘルス

2018年05月03日

雇用保険手続の際には必ずマイナンバーの届出をお願いします

平成28年1月から利用が始まった個人番号(マイナンバー)は、雇用保険の届出、平成28年分の源泉徴収票への記載から始まり、平成30年3月5日からは日本年金機構の届出・申請についても利用が始まりました。
平成28年1月から雇用保険の資格取得届、資格喪失届、高年齢雇用継続給付・育児休業給付・介護休業給付の届出の際には、個人番号を記載することとなっていましたが、未記載であっても記載を求められることはありませんでした。しかし、平成30年5月からは、未記載の場合は、書類が返戻され再提出を求められます。

◆マイナンバーの記載が必要な届出等
@雇用保険被保険者資格取得届
A雇用保険被保険者資格喪失届
B高年齢雇用継続給付支給申請(初回)
C育児休業給付支給申請(初回)
D介護休業給付支給申請
◆個人番号登録・変更届の添付が必要な届出等
(ハローワークにマイナンバーが未届の者に係る届出等である場合)
E雇用継続交流採用終了届
F雇用保険被保険者転勤届
G高年齢雇用継続給付支給申請(2回目以降)
H育児休業給付支給申請(2回目以降)
◆すでにハローワークにマイナンバーを届け出ている場合
個人番号記載欄がある届出(上記@〜D)については、届出の都度マイナンバーを記載することになっていますが、すでに他の届出等の際にマイナンバーを届け出ている場合には、各届出等の欄外に「マイナンバー届出済」と記載して、個人番号の記載を省略することが可能です。個人番号記載欄のない届出(上記E〜H)については、「マイナンバー届出済」の記載は不要ですが、未届けの場合は届出書類が返戻されてしまうので、個人番号登録・変更届を添付して提出します。

 安定所の窓口での対応を見てみると、今後は必ず記載をお願いしますと言っていましたが、書類を受理しないということはないようです。(平成30年5月1・2日の状況です)
 個人番号制度が始まって2年が過ぎました。まだまだ生活に密着しているわけではありませんが、税と社会保障について当初予定されていた利用が始まってきました。従業員の個人番号の収集・利用・保管についての安全管理措置については、再度、十分な確認が必要です。
posted by あさ at 15:22| 雇用保険

2018年04月11日

無期転換ルール

平成25年に「改正労働契約法」が施行され、同じ事業主の下で契約更新が繰り返されて通算5年を超えた有期契約労働者は、本人の申出により無期雇用として働くことができるようになるいわゆる『無期転換ルール』ですが、今年、平成30年4月1日から無期転換できる権利を有する労働者が生じています。すでに、ルールを整備している会社も多くありますが、5年を超えないように、今年の3月31日までに雇い止めをされている事例も見受けられるようです。本来は不安定な雇用を解消するための制度ですが、それが裏目に出たということでしょうか。
 今は、会社の中に、正社員・契約社員・パート社員・嘱託社員・派遣社員・外国人技能実習生など様々な社員区分の人が働いている場合も多いと思います。今後、同一労働・同一賃金と言われている不合理な待遇差を解消するための規定の整備の施行などが予定されています。今一度、社員区分が違う場合の仕事や責任、勤務時間等の違い、賃金の差など確認して、同じ仕事・責任なのに不合理な待遇差がないか、不合理な待遇差がないなら、その差の理由を明確にして、我が社の正社員はこう、パート社員はこうと説明できるようにする必要があるのではないでしょうか。

 「無期転換ルール」「同一労働・同一賃金」など新聞紙上等ではタイトルが大きく出ますので、本当の内容がわからずに言葉に踊らされていませんか?中小零細企業では、パート社員といっても長く働いてくれている人ばかりではないですか?働く時間を短かくして家庭の事情で休みやすくしてあげているのではないですか?そんなパート社員を無期になるからと契約を打ち切る必要があるでしょうか。
 今一度、社員さんは、同じ会社で働く大切な仲間として、それぞれの事情に柔軟に対応した雇用契約内容を考えてくことが、経営者としてのあるべき姿ではないでしょうか。

posted by あさ at 11:33| 雇用契約