2018年10月22日

有給休暇年5日取得義務化!

◯一般社団法人日本能率協会が2017年5月〜2018年7月に行った管理者向けセミナー参加者を対象に、「働き方改革」に対する意識調査を実施しています。それによると
働き方改革で実現したいことで多かった回答は、
 「業務改善・生産性向上に関すること」
 「休暇に関すること」
 「残業削減に関すること」
◯また、労働政策研究・研修機構(JILPT)が行った、「企業における福利厚生施策の実態に関する調査」によると
従業員にとって必要性が高いと思う制度・施策
 「人間ドック受診の補助」
 「慶弔休暇制度」
 「家賃補助や住宅手当の支給」
 「病気休暇制度(有給以外)」
 「病気休職制度」
 「リフレッシュ休暇制度」
 「有給休暇の日数の上乗せ(GW、夏期特別休暇など)」など
主に健康管理や休暇制度に関するものが多くありました。
その他、「治療と仕事の両立支援策」「法定を上回る育児休業・短時間制度」など「両立支援」「労働時間」に関連するものが多く挙がっています。

 上記2つの調査結果からも有給休暇等休暇に関する必要性や要望が多いことがわかります。 
 2019年4月から有給休暇の取得義務化(有給休暇が10日以上ある労働者に年5日の取得を義務化)が企業規模にかかわらず施行されます。
 エクスペディア・ジャパンの2017年の調査によると、日本人の有休消化率は50%で、調査を行った30ヶ国中2年連続で最下位となっています。日本人が有給休暇を取らない理由は、
 第1位「緊急時のためにとっておく」
 第2位「人手不足」
 第3位「職場の同僚が休んでいない」
これを見てどう思うでしょうか?”消化率50%なんて高い!”と思われた会社も多いのではないでしょうか。 1年間で付与される有休日数は、最高で20日です。年5日だと25%の消化率です。有給休暇の時効は2年ですから全く使用していなくて最高40日残っているとすると12.5%にしかなりません。
 年5日というのは、有休取得率世界最下位を脱する日数ではないことがわかります。
 ”消化率50%なんて高い!”と思った会社にとっては、年5日でも高いハードルになります。労使協定を結んで全社一斉に有給休暇の計画付与をする方法、今回の改正で言われている個別に要望を確認して取得させる方法、どちらが自社に適した有休取得方法なのか早急に検討しないと実現が難しいでしょう。
 それと同時に現在5日以上取れている場合でも一部の社員に偏っていないか、会社として取得しやすいように環境を整備しているか等再度検証し、年5日取得義務化に向けての準備が必要となります。
 また、この調査によると、転職活動で重要視することの第1位は、「より多くの有休が取得可能」だそうです。
 事業主は、従来の考え方や慣習は一度取り払って、従業員がより働きやすい環境は何か?十分留意する必要があります。

 *調査結果は、以下で確認できます。
  https://welove.expedia.co.jp/infographics/holiday-deprivation2017/
posted by あさ at 11:35| 有給休暇

2018年09月24日

働き方改革関連法-従業員の健康情報取扱規程策定義務化-

働き方改革関連法では、労働安全衛生法の改正もあり、労働安全衛生法に第104条として「心身の状態に関する情報の取扱い」という規定が新設され、会社に従業員の健康情報取扱規程策定が義務づけられます。
7月25日に示された指針案では、個人情報保護法の定めに基づき、事業場の実情を考慮して、
(1)情報を必要な範囲において正確・最新に保つための措置
(2)情報の漏えい、紛失、改ざん等の防止のための措置
(3)保管の必要がなくなった情報の適切な消去等
について適正に運用する必要があるとして規定すべき事項を以下のように示しています。
@心身の状態の情報を取り扱う目的及び取扱い方法
A心身の状態の情報を取り扱う者及びその権限並びに取り扱う心身の状態の情報の範囲
B心身の状態の情報を取り扱う目的等の通知方法及び本人の同意の取得方法
C心身の状態の情報の適正管理の方法
D心身の状態の情報の開示、訂正等及び使用停止等の方法(消去に関するものを含む)
E心身の状態の情報の第三者提供の方法
F事業承継、組織変更に伴う心身の状態の情報の引継ぎに関する事項
G心身の状態の情報の取扱いに関する苦情の処理
H取扱規程の労働者への周知の方法
指針案では「取扱規程の策定に当たっては、衛生委員会等を活用して労使関与の下で検討し、策定したものを労働者と共有することが必要」としています。共有の仕方については、「就業規則その他の社内規程等により定め、当該文書を常時作業場の見やすい場所に掲示し、又は備え付ける、イントラネットに掲載を行う等により周知する方法が考えられる」としています。
なお、衛生委員会等の設置義務のない事業場については、「関係労働者の意見を聴く機会を活用する等、労働者の意見を聴いた上で取扱規程を策定し、労働者に共有することが必要」としています。
この健康情報取扱規程策定義務については、平成31年4月1日施行となりますので、就業規則の改定や個人情報取扱規程の改定等での対応が必要となります。
posted by あさ at 18:38| 安全衛生

2018年08月13日

働き方改革関連法の省令や指針について検討始まる

平成30年6月29日に働き方改革関連法が成立し、必要な省令や指針などについての議論が7月10日、労働政策審議会の労働条件分科会で始まりました。
ここでは、
「今後の労働時間法制の在り方について(建議)」
「時間外労働の上限規制等について(建議)」
と2つの建議を元に省令や指針に定める項目について検討されています。

『時間外労働の上限規制』 
 中小企業2020年4月1日施行・大企業2019年4月1日施行
◯新たな36協定の様式を定める
現在の36協定では、「1年を超え3ヶ月以内の期間」の延長時間を定めることとなっているので、1日・3ヶ月・1年の延長時間を定めている場合もあります。
時間外労働の上限規制が月45時間・年360時間が原則となることから 、1日・1ヶ月・1年に限ることが適当であるとされています。
◯36協定で定める事項
限度時間を超えて労働する労働者に対する健康および福祉を確保するための措置が36協定で定める事項に追加されます。

『有給休暇の取得義務化』
10日以上の年次有給休暇が付与されている労働者に対して年5日、時季を指定して与える
 2019年4月1日施行
◯あらかじめ時季を指定して与えることを明示した上で、その時季について労働者の意見を聴くとともに、その意見を尊重するよう努めなければならない。
◯時季、日数、基準日を労働者ごとに明らかにした書類を作成しなければならない。

中小企業にも関連が深く、対応を考えなければいけない項目のみピックアップしました。
まだ決定した訳ではありませんが、これらを踏まえた上で検討していく必要があります。
posted by あさ at 14:47| 労働時間

2018年07月31日

働き方改革関連法案成立!

働き方改革関連法案が、平成30年6月29日に参議院本会議で可決、成立しました。
中小企業にも大きく影響のある項目として
@時間外労働罰則付き上限規制
特別条項の場合でも年720時間、月100時間未満(休日労働含)、2〜6ヶ月平均80時間未満(休日労働含)を限度
<2019年4月1日施行(中小企業2020年4月1日)>
自動車運転業務・建設事業・医師等も適用
<2024年4月1日施行>
A時間外労働の割増賃金率中小企業への猶予措置廃止
月60時間を超える場合50%以上
<中小企業2023年4月1日施行>
B有休が年10日以上付与される労働者に、年5日の取得を義務化
<2019年4月1日施行>
C同一労働同一賃金
短時間・有期雇用労働者の正規雇用労働者との不合理な待遇の禁止に関し、個々の待遇の性質・目的に照らして適切と認められる事情を考慮して判断することを明確化
派遣労働者は、派遣先の労働者との均等・均衡待遇、一定の要件(同種同業の一般の労働者の平均的な賃金と同等以上の賃金であること等)を満たす労使協定による待遇のいずれかを確保することを義務化
<2020年4月1日施行(中小企業2021年4月1日)>
D待遇に関する説明義務の強化
短時間・有期雇用・派遣労働者について、正規雇用労働者との待遇差の内容・理由等に関する説明を義務化
<2020年4月1日施行(中小企業2021年4月1日)>

中小企業も対応を迫られています。
posted by あさ at 16:15| 労働時間

2018年06月21日

職場のハラスメントとは

厚生労働省が過労死等防止対策大綱の改定案を公表しました。
改正案では、職場におけるパワーハラスメントの発生状況の現状と課題も盛り込まれています。平成28年度厚生労働省「職場のパワーハラスメントに関する実態調査」によると、およそ3人に1人(32.5%)が過去3年間にパワーハラスメントを受けたことがあると回答しており、4年前の調査から7.2%の増加となっているそうです。
ハラスメントは、「いじめ」「嫌がらせ」のことで、英語では苦しめること、悩ませること、迷惑の意味になります。

セクシュアルハラスメント(セクハラ)
性的な言動により、他の従業員等に不利益や不快感を与えたり、就業環境を害するような行為
パワーハラスメント(パワハラ)  
職務上の地位や人間関係などの職場内の優位性を背景にした、業務の適正な範囲を超える言動により、他の従業員に精神的・身体的な苦痛を与えたり、就業環境を害するような行為
マタニティーハラスメント(マタハラ)  
妊娠・出産したこと、育児休業等制度を利用したこと等に関して就業環境を害する言動
パタニティーハラスメント(パタハラ)  
育児参加を希望する男性への嫌がらせ

厚生労働省では、上記に加え、介護休業等制度を利用したこと等に関して就業環境を害する言動もハラスメントとして事業主に対策を義務づけています。
事業主が、ハラスメント行為を行ってはならないことはもちろん、従業員にもハラスメント行為がないか、ハラスメント行為と自覚しないような社内風土がないか、十分な対策・対応を行うのが、事業主の責務です。

以下のHPから、“妊娠・出産等に関するハラスメントの防止に向けて”“セクシュアルハラスメントの防止に向けて”の動画が見られます。
動画で見る〜職場におけるハラスメント対策〜
http://www.tokiorisk.co.jp/seminar/harassment-boushi-movie.html
平成29年度厚生労働省委託事業
職場のハラスメント対策支援事業
東京海上日動リスクコンサルティング
posted by あさ at 15:01| メンタルヘルス