2021年01月01日

令和3年 明けましておめでとうございます

昨年の年明けにコロナウイルスに明け暮れた1年になるとは、全く想像できませんでした。
昨年の新年のご挨拶を遡ってみると、
「新しい年号での初めての年明けです。
平成最後の年に始まった働き方改革関連法改正ですが、いよいよ今年(*令和2年)4月から中小企業でも時間外労働の上限規制が開始します。
労働者から見た働くということ、企業から見た働かせるということを根本から問い直し、実際に変化していかなければならない1年になると思います。」

働き方改革を進めなければいけない矢先、新型コロナウイルスの感染が拡大してきて、令和2年3月の毎月勤労統計調査(令和2年5月8日厚生労働省発表)によると、所定外労働時間は10.1時間(7.4%減)となっていて、コロナウイルス感染拡大のために経済活動を縮小せざるを得ない状況により期せずして働き方改革が進むことになりました。
テレワークも進み、会社に来なければできないこと、在宅でもできること。自社の社員でないとできないこと、実はやらなくてもよかったことなど、昨年は色々考え直した1年だったと思います。
コロナ禍で社会が大きく変わる中、企業は自社の存在意義を改めて問い直したと思いますし、雇用を維持するという従業員に対する責任の重さもなお一層感じたと思います。
コロナの収束がなかなか見えませんが、その中でも社会から必要とされ存続し続けるために、今年は企業の、経営者の覚悟、踏ん張り、底力が本当に問われる1年となると思います。当事務所も共に力を尽くしたいと思います。

今年1年のみなさまの健康と幸福を心よりお祈り申し上げます。
posted by あさ at 20:49| ご挨拶

2020年12月05日

雇用調整助成金の特例措置等が令和3年2月末まで延長されました

令和2年11月27日に厚生労働省は、令和2年12月末までとなっていた雇用調整助成金の特例措置等を令和3年2月末まで延長することを発表しました。

雇用調整助成金の特例措置等を延長します

12月末に期限を迎える雇用調整助成金の特例措置、緊急雇用安定助成金、新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金(以下「雇用調整助成金の特例措置等」という。)については、令和3年2月末まで延長します。
そのうえで、感染防止策と社会経済活動の両立が図られる中で、休業者数・失業者数が急増するなど雇用情勢が大きく悪化しない限り、雇用調整助成金の特例措置等は、段階的に縮減を行っていきます。

新型コロナウイルス感染拡大の「第3波」により、愛知県では名古屋市繁華街の飲食店、カラオケ店などに営業時間短縮の要請がされています。札幌市、東京都、大阪市等でも同様に営業時間短縮要請がされていて、少し客足が戻ってきた飲食店等は、相当苦しい状況になっていると思います。
総務省統計局「労働力調査(基本集計)」によると、2020年10月の完全失業率は3.1%となり2020年9月より0.1%悪化しました。2008年9月のリーマンショックの時の完全失業率は4%で、2009年7月には5.5%まで悪化しています。その頃よりも悪い状況ではありませんが、近年は景気が回復し、完全失業率は2017年2月からはずっと2%台で推移していましたので、設備投資をしたり人員を増員したり拡大傾向にあった企業も多く、新型コロナウイルス感染拡大による急激な経済の停滞は、大変な打撃です。
雇用調整助成金の特例措置等が延長されたのは、新型コロナウイルス感染拡大の収束が見えない中、何とか労働者の雇用を維持しようとしている企業にとっては、ひとまずの安心だと思います。令和3年3月以降は、縮小が検討されることとなりますので、対策をしていかなければいけません。
また、この状況でも令和3年4月から同一企業における、正社員と非正規社員の間の不合理な待遇差を禁止した「同一労働同一賃金」が中小企業でも施行されます。正社員と非正規社員と一律に同じ賃金にするということではありませんので、まずは正社員と非正規社員の業務の内容や責任の程度の違いを明確にし、その違いに応じた待遇差なのか、不合理になっていないかを検討し、対応をしていく必要があります。
来年2021年も厳しい1年になると思いますが、少しでも明るい兆しがあるよう心から願っています。
posted by あさ at 21:18| 新型コロナウイルス

2020年11月08日

令和3年1月日から子の看護休暇・介護休暇が時間単位で取得できるようになります。

令和3年1月日から子の看護休暇・介護休暇が時間単位で取得できるように育児・介護休業法が改正されます。
平成29年1月改正では、子の看護休暇・介護休暇は、半日単位で取得することができるようになっていました。令和3年1月改正では、半日単位が1時間単位となり、半日単位では除外することができた1日の所定労働時間4時間以下の労働者も含めて全ての労働者が取得可能となります。
時間単位で取得することが困難な業務がある場合は、労使協定を締結することにより、時間単位の休暇制度の対象からその業務に従事する労働者を除外することができます。厚生労働省が示した労働者の例としては、以下のように示されています。

<時間単位で介護休暇を取得することが困難と認められる業務に従事する労働者の例>
イ:国際路線等に就航する航空機において従事する客室乗務員等の業務等であって、所定労働時間の途中まで又は途中から介護休暇を取得させることが困難な業務
ロ:長時間の移動を要する遠隔地で行う業務であって、時間単位の介護休暇を取得した後の勤務時間又は取得する前の勤務時間では処理することが困難な業務
ハ:流れ作業方式や交替制勤務による業務であって、時間単位で介護休暇を取得する者を勤務体制に組み込むことによって業務を遂行することが困難な業務

一般的な事務的業務や応援・代替で対応できるような業務で除外することはできないと思われます。
改正法では、始業からの1時間単位か終業までの1時間単位で労働者が希望する時間数で取得させることとなっていますが、法を上回る制度として「中抜け」ありの取得を認めるように配慮をお願いしますと言っていますので、認めるかどうか検討が必要です。

厚生労働省は、両立指標に関する指針(平成29年5月18日改正)の趣旨で、

「急速な少子化を招いている要因として、出産・子育てと働き方をめぐる問題が強く指摘されている。加えて、高齢化に伴う要介護者の増加等により、労働者にとって仕事と介護との両立が一層重要な課題となりつつある。このような状況の中で、働きながら子どもを産み育てやすい、また、介護との両立が可能な雇用環境を整備していくことは、少子化の流れを変える上でも、我が国の社会経済の活力を維持していく上でも、重要かつ喫緊の課題となっている。」

と言っています。

仕事と子育てとの両立支援、介護との両立支援は、これからの持続的な企業運営には不可欠ですので、法改正に対応することから始め、経営者自ら、また社員も両立支援実現への意識を持ち、取り組んでいくことが必要だと思います。


育児・介護休業等に関する規則の規定例[簡易版]
(令和2年10月作成) 厚生労働省
第3条(子の看護休暇)
1 小学校就学の始期に達するまでの子を養育する従業員(日雇従業員を除く)は、負傷し、又は疾病にかかった当該子の世話をするために、又は当該子に予防接種や健康診断を受けさせるために、就業規則第○条に規定する年次有給休暇とは別に、当該子が1人の場合は1年間につき5日、2人以上の場合は1年間につき10日を限度として、子の看護休暇を取得することができる。この場合の1年間とは、4月1日から翌年3月31日までの期間とする。
2 子の看護休暇は、時間単位で始業時刻から連続又は終業時刻まで連続して取得することができる。
第4条(介護休暇)
1 要介護状態にある家族の介護その他の世話をする従業員(日雇従業員を除く)は、就業規則第○条に規定する年次有給休暇とは別に、対象家族が1人の場合は1年間につき5日、2人以上の場合は1年間につき10日を限度として、介護休暇を取得することができる。この場合の1年間とは、4月1日から翌年3月31日までの期間とする。
2 介護休暇は、時間単位で始業時刻から連続又は終業時刻まで連続して取得することができる。

posted by あさ at 20:31| 仕事と子育ての両立

2020年10月30日

令和2年の最低賃金は1〜3円の引き上げにとどまる。

令和2年の地域別最低賃金が決定し、10月から改定されました。今年は新型コロナウイルスの感染拡大を受け、全国で1〜3円の引き上げにとどまりました。
令和2年度の地域別最低賃金額改定の目安について、中央最低賃金審議会は、以下の通り答申を出しています。

【答申のポイント】
令和2年度地域別最低賃金額については、新型コロナウイルス感染症拡大による現下の経済・雇用への影響等を踏まえ、引上げ額の目安を示すことは困難であり、現行水準を維持することが適当。
地方最低賃金審議会において、上記見解を十分に参酌しつつ、地域の経済・雇用の実態を見極め、地域間格差の縮小を求める意見も勘案しつつ、適切な審議が行われることを希望。
来年度の審議においては、新型コロナウイルス感染症等による様々な影響を踏まえながら、経済の好循環継続の鍵となる賃上げに向け、日本経済全体の生産性の底上げや、取引関係の適正化など、賃上げしやすい環境整備に不断に取り組みつつ、最低賃金については更なる引上げを目指すことが社会的に求められていることも踏まえ、議論を行うことが適当。

1円以上の目安を示さなかったのは、中央最低賃金審議会で意見の一致をみるに至らなかった平成21年度以来でしたが、その年でも1円〜25円(全国加重平均10円)引き上げられています。
昨年は、全国加重平均額27円の引上げで、昭和53年度に目安制度が始まって以降で最高額でしたので、今年も30円近く引き上げになると予想していましたが、思いもよらなかった経済状況によって現状維持となりました。
コロナウイルスの感染拡大の影響を大きく受けている企業にとっては、少し安堵しているところかもしれません。最低賃金を下回っていないか確認することはもちろんですが、最低賃金以上であっても新規の人材募集の際は、賃金が1円でも高い会社に応募は流れますので、感染収束後にも備えて、賃金をどうするか検討する必要があります。

愛知県  927円(←926円)
岐阜県  852円(←851円)
三重県  874円(←873円)
東京都 1,013円(据え置き)
posted by あさ at 11:03| 賃金

2020年09月27日

令和2年6月30日までの休業の雇用調整助成金は9月30日までに申請を!

令和2年1月24日から6月30日までに賃金締切日のある休業等の雇用調整助成金等は、9月30日まで申請ができるようになっていますので、活用を検討している事業主は、早急に手続きを行う必要があります。

また、令和2年8月28日に厚生労働省は、雇用調整助成金の特例措置等についての延長を発表しました。

雇用調整助成金の特例措置等を延長します
9月末に期限を迎える雇用調整助成金の特例措置、緊急雇用安定助成金、新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金(以下「雇用調整助成金の特例措置等」という。)については、本年12月末まで延長します。
そのうえで、感染防止策と社会経済活動の両立が図られる中で、休業者数・失業者数が急増するなど雇用情勢が大きく悪化しない限り、雇用調整助成金の特例措置等は、段階的に縮減を行っていきます。


まだ詳細は発表されていませんが、延長されるのは、以下の措置などです。

雇用調整助成金の特例措置(緊急対応期間中)
特例措置により助成率及び上限額の引き上げを行っており、
1人1日15,000円を上限として、労働者へ支払う休業手当等のうち最大10/10が助成
(教育訓練を実施した場合は更に、教育訓練を受けた労働者一人につき日額最大2,400円が加算) 
★令和2年4月1日から9月30日までだった緊急対応期間が、12月末まで延長されます。

新型コロナウイルス感染症による小学校休業等対応助成金
以下の子どもの世話を保護者として行うことが必要となった労働者に対し、有給(賃金全額支給)の休暇(労働基準法上の年次有給休暇を除く)を取得させた事業主に、賃金相当額の10/10(日額8,330円(4月1日以降に取得した休暇は15,000円)上限)
@新型コロナウイルス感染症に関する対応として、ガイドラインなどに基づき、臨時休業などをした小学校などに通う子ども
A新型コロナウイルスに感染した子どもなど、小学校などを休む必要がある子ども
★令和2年2月27日から9月30日までの間だったのが、12月末まで延長されます。

まだまだ新型コロナウイルスが収束しない中、事業運営を少しでも助けるものは使用して、事業の存続と従業員の雇用を守っていきましょう。
助成金の申請は、正しい労務管理がされていないと大変困難なことは多くの事業所が痛感したことだと思います。この機会に、労務管理も整えて、withコロナ、afterコロナに備えていきましょう。
posted by あさ at 18:32| 新型コロナウイルス