2021年02月06日

大企業も対象となった「新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金」とは?

「新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金」は、新型コロナウイルス感染症及びそのまん延防止の措置の影響により休業させられた中小企業の労働者のうち、休業中に賃金(休業手当)を受けることができなかった人に対し、支給されるものです。
令和3年2月5日に大企業の非正規雇用労働者の取扱いについて厚生労働省から以下のような発表がありました。

1.休業支援金・給付金における大企業の非正規雇用労働者の取扱いについて
新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金(以下「休業支援金・給付金」という。)については、雇用調整助成金の活用もままならない中小企業の労働者を対象としてきましたが、今般、本年1月からの緊急事態宣言の影響を受ける大企業にお勤めの、一定の非正規雇用労働者の方についても、休業手当を受け取れない場合に休業支援金・給付金の対象とする予定です。
具体的な対象は以下のとおりです。なお、受付開始時期は2月中下旬頃を予定しておりますが、申請方法等の詳細については、改めてお知らせします。
○大企業に雇用されるシフト労働者等(注)であって、事業主が休業させ、休業手当を受け取っていない方
(注)労働契約上、労働日が明確でない方(シフト制、日々雇用、登録型派遣)
○対象となる休業期間:令和3年1月8日以降

シフト制のアルバイト等は、雇用契約上の所定労働日数を定めていないため何日休業させたのかが明確ではなく、休業させたのではなく、シフトの変更として取り扱い休業手当を支払っていない例が大企業でも多く見られます。そのため大企業で働いている非正規労働者も休業支援金・給付金の対象となりました。
休業支援金・給付金の「支給要件確認書」に会社は「休業手当を支払っていない」旨の記述が必要です。記載したことについて、厚生労働省のQ&Aには、

労働基準法第26条の休業手当の支払義務の有無の判断に影響することはありません。
※労働基準法第26条の休業手当の支払義務が認められる事案においては、雇用する労働者が休業支援金を受給した場合でも、それによって同条の休業手当の支払義務は免除されないことにもご留意ください。

まず休業手当の支払義務が会社にあるかどうかの判断はせず労働者を救済し、会社の休業手当の支払義務については、別途判断するということだと思います。
今後、休業手当の支払義務について調査等が行われるかどうかはわかりませんが、シフト制の勤務でも、労働者の希望と会社はどのように働いて欲しいか、双方よく話し合って、雇用契約の内容を定めておく必要があるでしょう。
雇用契約は会社と労働者双方の約束です。労働者も守る必要ありますし、会社も守る必要があります。トラブルにならないためにもよく話し合ってきちんと書面にして交わしましょう。
posted by あさ at 20:44| 新型コロナウイルス

2020年12月05日

雇用調整助成金の特例措置等が令和3年2月末まで延長されました

令和2年11月27日に厚生労働省は、令和2年12月末までとなっていた雇用調整助成金の特例措置等を令和3年2月末まで延長することを発表しました。

雇用調整助成金の特例措置等を延長します

12月末に期限を迎える雇用調整助成金の特例措置、緊急雇用安定助成金、新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金(以下「雇用調整助成金の特例措置等」という。)については、令和3年2月末まで延長します。
そのうえで、感染防止策と社会経済活動の両立が図られる中で、休業者数・失業者数が急増するなど雇用情勢が大きく悪化しない限り、雇用調整助成金の特例措置等は、段階的に縮減を行っていきます。

新型コロナウイルス感染拡大の「第3波」により、愛知県では名古屋市繁華街の飲食店、カラオケ店などに営業時間短縮の要請がされています。札幌市、東京都、大阪市等でも同様に営業時間短縮要請がされていて、少し客足が戻ってきた飲食店等は、相当苦しい状況になっていると思います。
総務省統計局「労働力調査(基本集計)」によると、2020年10月の完全失業率は3.1%となり2020年9月より0.1%悪化しました。2008年9月のリーマンショックの時の完全失業率は4%で、2009年7月には5.5%まで悪化しています。その頃よりも悪い状況ではありませんが、近年は景気が回復し、完全失業率は2017年2月からはずっと2%台で推移していましたので、設備投資をしたり人員を増員したり拡大傾向にあった企業も多く、新型コロナウイルス感染拡大による急激な経済の停滞は、大変な打撃です。
雇用調整助成金の特例措置等が延長されたのは、新型コロナウイルス感染拡大の収束が見えない中、何とか労働者の雇用を維持しようとしている企業にとっては、ひとまずの安心だと思います。令和3年3月以降は、縮小が検討されることとなりますので、対策をしていかなければいけません。
また、この状況でも令和3年4月から同一企業における、正社員と非正規社員の間の不合理な待遇差を禁止した「同一労働同一賃金」が中小企業でも施行されます。正社員と非正規社員と一律に同じ賃金にするということではありませんので、まずは正社員と非正規社員の業務の内容や責任の程度の違いを明確にし、その違いに応じた待遇差なのか、不合理になっていないかを検討し、対応をしていく必要があります。
来年2021年も厳しい1年になると思いますが、少しでも明るい兆しがあるよう心から願っています。
posted by あさ at 21:18| 新型コロナウイルス

2020年09月27日

令和2年6月30日までの休業の雇用調整助成金は9月30日までに申請を!

令和2年1月24日から6月30日までに賃金締切日のある休業等の雇用調整助成金等は、9月30日まで申請ができるようになっていますので、活用を検討している事業主は、早急に手続きを行う必要があります。

また、令和2年8月28日に厚生労働省は、雇用調整助成金の特例措置等についての延長を発表しました。

雇用調整助成金の特例措置等を延長します
9月末に期限を迎える雇用調整助成金の特例措置、緊急雇用安定助成金、新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金(以下「雇用調整助成金の特例措置等」という。)については、本年12月末まで延長します。
そのうえで、感染防止策と社会経済活動の両立が図られる中で、休業者数・失業者数が急増するなど雇用情勢が大きく悪化しない限り、雇用調整助成金の特例措置等は、段階的に縮減を行っていきます。


まだ詳細は発表されていませんが、延長されるのは、以下の措置などです。

雇用調整助成金の特例措置(緊急対応期間中)
特例措置により助成率及び上限額の引き上げを行っており、
1人1日15,000円を上限として、労働者へ支払う休業手当等のうち最大10/10が助成
(教育訓練を実施した場合は更に、教育訓練を受けた労働者一人につき日額最大2,400円が加算) 
★令和2年4月1日から9月30日までだった緊急対応期間が、12月末まで延長されます。

新型コロナウイルス感染症による小学校休業等対応助成金
以下の子どもの世話を保護者として行うことが必要となった労働者に対し、有給(賃金全額支給)の休暇(労働基準法上の年次有給休暇を除く)を取得させた事業主に、賃金相当額の10/10(日額8,330円(4月1日以降に取得した休暇は15,000円)上限)
@新型コロナウイルス感染症に関する対応として、ガイドラインなどに基づき、臨時休業などをした小学校などに通う子ども
A新型コロナウイルスに感染した子どもなど、小学校などを休む必要がある子ども
★令和2年2月27日から9月30日までの間だったのが、12月末まで延長されます。

まだまだ新型コロナウイルスが収束しない中、事業運営を少しでも助けるものは使用して、事業の存続と従業員の雇用を守っていきましょう。
助成金の申請は、正しい労務管理がされていないと大変困難なことは多くの事業所が痛感したことだと思います。この機会に、労務管理も整えて、withコロナ、afterコロナに備えていきましょう。
posted by あさ at 18:32| 新型コロナウイルス

2020年08月06日

従業員が新型コロナウイルスに感染したら!濃厚接触者になったら?

新型コロナウイルスの感染が広がっています。緊急事態宣言の時より感染者が増え、感染は身近なものとなってきました。

会社は、新型コロナウイルスに関連して従業員を休ませた場合、「使用者の責に帰すべき事由による休業」として平均賃金の6割の休業手当の支払義務があるかどうかか気になることだと思います。
感染した従業員が、都道府県知事が行う就業制限により休業する場合は、一般的には「使用者の責に帰すべき事由による休業」に該当しないと考えられます。
濃厚接触者となった従業員が、保健所の指示に従い、外出に制限があった場合は、一般的には「使用者の責に帰すべき事由による休業」に該当しないと考えられますが、職務の継続が可能である場合に、使用者の自主的判断で休業させる場合には、一般的に「使用者の責に帰すべき事由による休業」に当てはまります。
濃厚接触者の家族等であったら、健康観察をし、不要不急の外出を避け、特に咳や発熱などの症状があるときには、職場などには行かないようにとされていますが、症状がない従業員を使用者が休ませる場合は、一般的に「使用者の責に帰すべき事由による休業」に当てはまります。

休業期間中の賃金の取り扱いについては、どのようにするか十分検討し、従業員の健康と安全を守るためにも休みやすい環境を作ることが大切です。

厚生労働省から「新型コロナウイルスに関するQ&A」(企業の方向け)(一般の方向け)が出ていて、こんな時どうする?と思った時に役立つ内容となっています。
休業に関連したQ&Aを一部を抜粋します。

(一般の方向け)
症状がある場合の相談や新型コロナウイルス感染症に対する医療について
問1 熱や咳があります。どうしたらよいでしょうか。
A.発熱などのかぜ症状がある場合は、仕事や学校を休んでいただき、外出は控えてください。休んでいただくことはご本人のためにもなりますし、感染拡大の防止にもつながる大切な行動です。そのためには、企業、社会全体における理解が必要です。厚生労働省と関係省庁は、従業員の方々が休みやすい環境整備が大切と考え、労使団体や企業にその整備にご協力いただくようお願いしています。
新型コロナウイルス感染症の予防法
問2 家族に新型コロナウイルスの感染が疑われる場合に、家庭でどんなことに注意すればよいでしょうか。
A.ご本人は外出を避けてください。ご家族、同居されている方も熱を測るなど、健康観察をし、不要不急の外出を避け、特に咳や発熱などの症状があるときには、職場などには行かないようにしてください。
問3 濃厚接触者とはどのような人でしょうか。濃厚接触者となった場合は、どんなことに注意すればよいでしょう。
A.濃厚接触者は、新型コロナウイルスに感染していることが確認された方と近距離で接触、或いは長時間接触し、感染の可能性が相対的に高くなっている方を指します。
濃厚接触者と判断された場合は、保健所の指示に従ってください。濃厚接触者は、感染している可能性があることから、感染した方と接触した後14日間は、健康状態に注意を払い(健康観察)、不要不急の外出は控えてください。

(企業の方向け)
4 労働者を休ませる場合の措置(休業手当、特別休暇など)
<休業させる場合の留意点>
問1 新型コロナウイルスに関連して労働者を休業させる場合、どのようなことに気をつければよいのでしょうか。
A.新型コロナウイルスに関連して労働者を休業させる場合、休業期間中の賃金の取り扱いについては、労使で十分に話し合っていただき、労使が協力して、労働者が安心し休むことができる体制を整えていただくようお願いします。
休業期間中の賃金の支払いの必要性の有無などについては、個別事案ごとに諸事情を総合的に勘案するべきですが、労働基準法第26条では、使用者の責に帰すべき事由による休業の場合には、使用者は、休業期間中の休業手当(平均賃金の100分の60以上)を支払わなければならないとされています。
<感染した方を休業させる場合>
問2 労働者が新型コロナウイルスに感染したため休業させる場合、休業手当はどのようにすべきですか。
A.新型コロナウイルスに感染しており、都道府県知事が行う就業制限により労働者が休業する場合は、一般的には「使用者の責に帰すべき事由による休業」に該当しないと考えられますので、休業手当を支払う必要はありません。
なお、被用者保険に加入されている方であれば、要件を満たせば、各保険者から傷病手当金が支給されます。
<感染が疑われる方を休業させる場合>
問3 新型コロナウイルスへの感染が疑われる方について、休業手当の支払いは必要ですか。
A.「帰国者・接触者相談センター」でのご相談の結果を踏まえても、職務の継続が可能である方について、使用者の自主的判断で休業させる場合には、一般的に「使用者の責に帰すべき事由による休業」に当てはまり、休業手当を支払う必要があります。
<発熱などがある方の自主休業>
問4 労働者が発熱などの症状があるため自主的に休んでいます。休業手当の支払いは必要ですか。
A.会社を休んでいただくよう呼びかけをさせていただいているところですが、新型コロナウイルスかどうか分からない時点で、発熱などの症状があるため労働者が自主的に休まれる場合は、通常の病欠と同様に取り扱っていただき、病気休暇制度を活用することなどが考えられます。
一方、例えば発熱などの症状があることのみをもって一律に労働者に休んでいただく措置をとる場合のように、使用者の自主的な判断で休業させる場合は、一般的には「使用者の責に帰すべき事由による休業」に当てはまり、休業手当を支払う必要があります。
6 安全衛生
<就業禁止の措置>
問1 労働安全衛生法第68条に基づく病者の就業禁止の措置を講ずる必要はありますか。
A.2月1日付けで、新型コロナウイルス感染症が指定感染症として定められたことにより、労働者が新型コロナウイルスに感染していることが確認された場合は、感染症法に基づき、都道府県知事が該当する労働者に対して就業制限や入院の勧告等を行うことができることとなります。
使用者におかれましても、感染症法に基づき都道府県知事より入院の勧告を受けた労働者については、入院により就業できないことをご理解いただくとともに、都道府県知事により就業制限がかけられた労働者については、会社に就業させないようにしてください。
posted by あさ at 20:21| 新型コロナウイルス

2020年07月05日

新型コロナウイルス感染症の影響による社会保険料改定の特例

新型コロナウイルス感染症の影響に伴う休業で著しく報酬が下がった場合における標準報酬月額の特例改定が日本年金機構から発表されました。
通常は基本給など固定的賃金が3ヶ月連続して変動し、2等級以上の差があった場合、4ヶ月目に標準報酬月額の改定を届け出ますが、新型コロナウイルス感染症の影響により休業し、著しく報酬が下がった場合、固定的賃金の変動がなくても、特例により下がった月の翌月から改定可能となりました。
@令和2年4月から7月までの間に急減した月がある
A固定的賃金の変動がなくても、急減月に支払われた報酬の総額が従前に比べて2等級以上下がった
B特例による改定を行うことについて、本人が書面により同意している
(標準報酬月額が下がると、傷病手当金、出産手当金及び年金の額にも影響しますので、そのことの同意を含みます。)
※特例措置は、同一の被保険者について複数回申請を行うことはできません。
※被保険者期間が急減月を含めて3か月未満の場合は、特例改定による届出の対象とはなりません。
提出先は管轄の年金事務所で、通常のように事務センターではありませんので、注意が必要です。電子申請やCDによる申請もできず、書面のみとなります。
また、休業が回復した場合、休業回復した月から継続した3か月間の平均報酬が2等級以上上昇した場合には、固定的賃金の変動の有無に関わりなく、随時改定(月額変更届)の届出を行う必要があります。

新型コロナウイルス感染症の影響による様々な特例や新しい施策があります。最新の情報については、常に確認し、不明な場合は専門家にご相談ください。
posted by あさ at 18:59| 新型コロナウイルス