2022年07月02日

労災を使うと保険料が上がる?

労災を使うと保険料が上がるという声をよく聞きますが、保険料率が変わるのは、メリット制に該当している場合だけです。
メリット制とは、下のように、一定規模以上の事業が該当しますので、小規模な事業所では該当しません。
万が一労災事故が起こった場合は、適切に労災の申請をした上で、今後の事故防止に努めましょう。
メリット制に該当してしている場合の保険料率は、+40%から−40%です。+になるほど労災事故が多かったり、労災による休業が長かったということですから、毎年のメリット料率を確認して、労災事故防止により一層努めていきましょう。
なお通勤災害はメリット料率には影響しませんが、会社は通勤災害防止についても従業員に注意喚起することは大切です。

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posted by あさ at 19:08| 労災保険

2019年08月03日

外国人であっても労災保険給付は受けられます

労災保険は正社員であれアルバイトであれ労働者が1人でもいれば事業主が加入しなければいけない保険です。もちろん外国人労働者も例外ではありません。技能実習生でも留学生のアルバイトでも、たとえ不法就労でも、労働者に支払った賃金を集計して、事業主は労働保険料を申告納付しなければいけません。
会社が労災保険加入の手続きを怠った場合でも、原則として業務中にケガや病気になった時には労働者は給付を受けることができます。   
労災保険の申請者は、労働者本人ですが、会社で証明する欄もあり、会社が書類を整える場合が多いかと思います。日本語に習熟していない外国人に説明するのは大変ですが、外国人労働者向け労災保険給付パンフレットが厚生労働省のHPからダウンロードできます。日本語の他に、英語・ポルトガル語・韓国語・中国語・ベトナム語・タイ語・インドネシア語・ペルシャ語・スペイン語・タガログ語・カンボジア語・ネパール語・ミャンマー語が用意されています。外国人労働者向けですので、大変わかりやすく書いてあり、日本語は、労災保険事務担当の初任者研修にも役立ちそうです。

https://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/roudou/gyousei/rousai/gaikoku-pamphlet.html

また労働災害防止のための「未熟練労働者に対する安全衛生教育マニュアル」もあり、製造業向けでは英語・中国語・ポルトガル語・スペイン語でも展開されています。

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000118557.html

自社で外国人向けに翻訳することは困難ですが、最近の厚生労働省HPでは、さまざまな資料が公開されています。役立ちそうなものを探して活用されてはいかがでしょう。
posted by あさ at 18:02| 労災保険