エン・ジャパン株式会社が実施した2019年の「人材不足の状況」についてのアンケート調査(762社から回答)によると、「人材が不足している部門がある」と回答した企業が9割という結果だったそうです。
経営者からは、「仕事はあるが、人がいない」という声をよく聞きます。
調査結果では「新規人材の採用」を解決策として挙げた会社が多かったそうですが、中小企業からは、「人を募集しても応募もない」という声もよく聞きます。
中小企業は、どうしても会社の知名度や給料、休日数など大企業とは差がでてしまう場合も多いのではないでしょうか。
「新規人材の採用」をするには、新卒採用を定期的に行うことや、中途採用の場合は、自社で求める人材を明確にし、ミスマッチを起こさないようにすることも必要でしょう。
最近は、「高齢者雇用」「外国人雇用」「仕事を離れてからブランクのある女性の雇用」などの積極採用にも目を向ける企業も増えているようです。
また、「今いる人材が離職しないこと」「業務の効率化」は、どうしても検討しなければならないことす。
採用・定着には、自社の魅力をいかに伝え、理解し、実感してもらうかだと思います。
しかし、その前に「自社の魅力は何か」明確になっていますか?経営理念や経営方針が明確であることはもちろんですが、それを実現するためには、労働条件も適切である必要があります。
「休みはありません。給料も安いです。でもやりがいはあります。」と言って伝わるでしょうか?
2019年4月からの働き方改革は、企業に多大な負担をかけるものという見方ではなく、労働者の雇用環境を改善することで、会社にいい人材が集まり、定着し、労働者の幸福、会社の発展につながるという見方をしませんか。
実際の運用には、色々と難しい面があると思いますが、少しでも労働者の幸福と会社の発展が相反するものでなく、同じ方向に行くよう、社会保険労務士としてできるお手伝いをしていきたいと思います。
2019年03月08日
人手不足 どうする?
posted by あさ at 12:17| 採用
2017年12月01日
RJパトロール!
厚生労働省から平成29年11月10日に以下のような発表がありました。
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「労働条件(RJ)パトロール!」が提供開始されます
〜労働関係法令学習用スマートフォンアプリ〜
厚生労働省は、学生や就労経験の浅い若者等が、労働条件に関する法律の知識について、クイズを通して学習することができる、スマートフォンアプリ『労働条件(RJ)パトロール!』を作成しました。App Store(iPhone)及びPlayストア(Android)にて提供が開始されます。
このアプリには、個性豊かなキャラクターと一緒に架空の会社をパトロールして、労働環境の問題点を見つけ出すクイズや、労働関係法令に関する情報の閲覧や労働条件に関する相談窓口の連絡先を確認する等の機能が付与されています。
1 スマートフォンアプリ『労働条件(RJ)パトロール!』
(ポータルサイト「確かめよう労働条件」 http://www.check-roudou.mhlw.go.jp のトップページにバナーを掲載しています。)
※委託事業:受託者は株式会社廣済堂
2 提供開始日 平成29年11月10日 午後2:00
3 主なコンテンツ
・クイズ機能
個性豊かなキャラクターと一緒に労働環境に問題のある架空の会社をパトロールし、労働法令の違反に該当する台詞を見つけだします。全6章の会話形式のストーリーを楽しみながら労働関係法令を学習できます。
・関係法令一覧
クイズ機能と連動し、関係のある法令を一覧で紹介します。関連法令の一覧からは労働条件ポータルサイト(「確かめよう労働条件」)を参照することができ、最新の関連法令に関する情報を確認することができます。
・相談機関・窓口紹介
都道府県労働局・労働基準監督署及び総合労働相談コーナー、労働条件相談ほっとライン、労働基準関係情報メール窓口を紹介しています。労働に関わる各種相談機関の情報をスマートフォンアプリから手軽に調べることができます。
------------------------------------------
私もダウンロードしてみました。アルバイト先や就職した会社でよくあるような会話形式で進められていて、その会話の中の会社側の発言の違法性とその根拠が、クイズに答えながら解説されています。
売り手市場の中、労働者から選ばれる企業になるために、他社よりも有利な条件としてアピールするのは賃金ではなく、法令遵守をもとに、いかに働きやすい環境なのかが求められています。
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「労働条件(RJ)パトロール!」が提供開始されます
〜労働関係法令学習用スマートフォンアプリ〜
厚生労働省は、学生や就労経験の浅い若者等が、労働条件に関する法律の知識について、クイズを通して学習することができる、スマートフォンアプリ『労働条件(RJ)パトロール!』を作成しました。App Store(iPhone)及びPlayストア(Android)にて提供が開始されます。
このアプリには、個性豊かなキャラクターと一緒に架空の会社をパトロールして、労働環境の問題点を見つけ出すクイズや、労働関係法令に関する情報の閲覧や労働条件に関する相談窓口の連絡先を確認する等の機能が付与されています。
1 スマートフォンアプリ『労働条件(RJ)パトロール!』
(ポータルサイト「確かめよう労働条件」 http://www.check-roudou.mhlw.go.jp のトップページにバナーを掲載しています。)
※委託事業:受託者は株式会社廣済堂
2 提供開始日 平成29年11月10日 午後2:00
3 主なコンテンツ
・クイズ機能
個性豊かなキャラクターと一緒に労働環境に問題のある架空の会社をパトロールし、労働法令の違反に該当する台詞を見つけだします。全6章の会話形式のストーリーを楽しみながら労働関係法令を学習できます。
・関係法令一覧
クイズ機能と連動し、関係のある法令を一覧で紹介します。関連法令の一覧からは労働条件ポータルサイト(「確かめよう労働条件」)を参照することができ、最新の関連法令に関する情報を確認することができます。
・相談機関・窓口紹介
都道府県労働局・労働基準監督署及び総合労働相談コーナー、労働条件相談ほっとライン、労働基準関係情報メール窓口を紹介しています。労働に関わる各種相談機関の情報をスマートフォンアプリから手軽に調べることができます。
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私もダウンロードしてみました。アルバイト先や就職した会社でよくあるような会話形式で進められていて、その会話の中の会社側の発言の違法性とその根拠が、クイズに答えながら解説されています。
売り手市場の中、労働者から選ばれる企業になるために、他社よりも有利な条件としてアピールするのは賃金ではなく、法令遵守をもとに、いかに働きやすい環境なのかが求められています。
posted by あさ at 18:51| 採用
2017年11月03日
知っていますか? 新卒採用に役立つ「ユースエール認定制度」
◆2018年卒業予定者の内定率は80%超
9月中旬に株式会社マイナビが公表した調査結果で、2018年卒業予定の大学生・大学院生の8月時点の内々定率は82.7%と、前年同月比で5.2ポイント上回りました。中でも、理系院生の内々定率は94.5%、理系男子で89.6%、理系女子で87.6%と、非常に高い結果となりました。
しかし、未内定者も含めて約3割が「就職活動を継続する」と回答しており、多くの企業が内定式を行う10月を過ぎた今も、就職活動を続けている学生がいます。
◆学生は「個人の生活と仕事を両立させたい」
株式会社ディスコが行った「大学生就職意識調査」の結果によれば、「楽しく働きたい」(29.7%)、「個人の生活と仕事を両立させたい」(26.2%)、「人のためになる仕事をしたい」(16.1%)と答えた学生が多く、特に「個人の生活と仕事を両立させたい」は、他の2つと異なり前年比でポイントを伸ばしています。
また、例年より大手志向の学生が多く、中小企業では予定採用数に達していないところが多くあると見られています。
◆中小企業のための「ユースエール認定制度」
この制度は、大手企業より不利とされる中小企業の採用活動を支援するため、2015年10月に施行された若者雇用促進法に基づき、若者の採用・育成に積極的で雇用管理の状況などが優良な中小企業を、国が認定するものです。
認定企業のメリットとして、(1)ハローワークで重点的にPRしてもらえる、(2)若者雇用促進総合サイトで紹介される、(3)認定企業限定の就職面接会に参加できる、(4)キャリアアップ助成金・人材開発支援助成金・トライアル雇用助成金の助成額がアップされる、(5)日本政策金融公庫の低利融資が受けられる、などがあります。
◆他企業との差別化に有効?
今年8月末時点の認定企業数は全国で232社とまだまだ少ないことから、今のうちに認定を受ければ、他社よりも「ワークライフバランス重視の企業」と学生に感じてもらえるかもしれません。ただし、認定を受けるには所定外労働時間数や有給取得率で一定の要件を満たしていること、人材育成の仕組みが整っていること等が求められます。
若手の採用や定着率アップに取り組みたいと考えている場合は、認定を受けることも検討してみてはいかがでしょうか?
★★★★★★★★★★★★
「ユースエール認定企業」(労働者数300人以下)の認定基準は、
◯直近3事業年度の
・新卒者などの正社員として就職した人の離職率が20%以下(採用者数が3人または4人の場合は、1人以下)
・男性労働者の育児休業等取得者が1人以上または女性労働者の育児休業等取得率が75%以上(取得対象者がいない場合は、育休制度が定められていれば可)
◯前事業年度の
・正社員の月平均所定外労働が20時間以下かつ、月平均法定時間外労働60時間以上の正社員が1人もいないこと
・正社員の有給休暇の取得率が平均70%以上または年間取得日数平均10日以上
などの要件を全て満たしていることが必要です。
ユースエール認定制度の詳しい説明は、
【ユースエール認定制度について】
https://mhlw.lisaplusk.jp/jump.cgi?p=9&n=29
自社の雇用管理の状況を把握し、認定基準に満たない部分を明確にするためには、
【ユースエール認定到達度診断】
https://mhlw.lisaplusk.jp/jump.cgi?p=8&n=29
中小零細企業では、無理と思うかもしれませんが、若年層の労働力人口が減少していく中、選ばれる企業になるためにも労働環境を整備することは、大変重要になっています。
9月中旬に株式会社マイナビが公表した調査結果で、2018年卒業予定の大学生・大学院生の8月時点の内々定率は82.7%と、前年同月比で5.2ポイント上回りました。中でも、理系院生の内々定率は94.5%、理系男子で89.6%、理系女子で87.6%と、非常に高い結果となりました。
しかし、未内定者も含めて約3割が「就職活動を継続する」と回答しており、多くの企業が内定式を行う10月を過ぎた今も、就職活動を続けている学生がいます。
◆学生は「個人の生活と仕事を両立させたい」
株式会社ディスコが行った「大学生就職意識調査」の結果によれば、「楽しく働きたい」(29.7%)、「個人の生活と仕事を両立させたい」(26.2%)、「人のためになる仕事をしたい」(16.1%)と答えた学生が多く、特に「個人の生活と仕事を両立させたい」は、他の2つと異なり前年比でポイントを伸ばしています。
また、例年より大手志向の学生が多く、中小企業では予定採用数に達していないところが多くあると見られています。
◆中小企業のための「ユースエール認定制度」
この制度は、大手企業より不利とされる中小企業の採用活動を支援するため、2015年10月に施行された若者雇用促進法に基づき、若者の採用・育成に積極的で雇用管理の状況などが優良な中小企業を、国が認定するものです。
認定企業のメリットとして、(1)ハローワークで重点的にPRしてもらえる、(2)若者雇用促進総合サイトで紹介される、(3)認定企業限定の就職面接会に参加できる、(4)キャリアアップ助成金・人材開発支援助成金・トライアル雇用助成金の助成額がアップされる、(5)日本政策金融公庫の低利融資が受けられる、などがあります。
◆他企業との差別化に有効?
今年8月末時点の認定企業数は全国で232社とまだまだ少ないことから、今のうちに認定を受ければ、他社よりも「ワークライフバランス重視の企業」と学生に感じてもらえるかもしれません。ただし、認定を受けるには所定外労働時間数や有給取得率で一定の要件を満たしていること、人材育成の仕組みが整っていること等が求められます。
若手の採用や定着率アップに取り組みたいと考えている場合は、認定を受けることも検討してみてはいかがでしょうか?
★★★★★★★★★★★★
「ユースエール認定企業」(労働者数300人以下)の認定基準は、
◯直近3事業年度の
・新卒者などの正社員として就職した人の離職率が20%以下(採用者数が3人または4人の場合は、1人以下)
・男性労働者の育児休業等取得者が1人以上または女性労働者の育児休業等取得率が75%以上(取得対象者がいない場合は、育休制度が定められていれば可)
◯前事業年度の
・正社員の月平均所定外労働が20時間以下かつ、月平均法定時間外労働60時間以上の正社員が1人もいないこと
・正社員の有給休暇の取得率が平均70%以上または年間取得日数平均10日以上
などの要件を全て満たしていることが必要です。
ユースエール認定制度の詳しい説明は、
【ユースエール認定制度について】
https://mhlw.lisaplusk.jp/jump.cgi?p=9&n=29
自社の雇用管理の状況を把握し、認定基準に満たない部分を明確にするためには、
【ユースエール認定到達度診断】
https://mhlw.lisaplusk.jp/jump.cgi?p=8&n=29
中小零細企業では、無理と思うかもしれませんが、若年層の労働力人口が減少していく中、選ばれる企業になるためにも労働環境を整備することは、大変重要になっています。
posted by あさ at 20:55| 採用