2024年01月08日

令和6年 明けまして おめでとうございます

2023年は物価高騰の年でした。昨年は物価上昇への対応のためにも例年以上の賃上げをした中小企業も多かったと思います。原材料費も高騰しているため、なかなか業績が改善していなくても、社員の生活を守るためや人材確保・定着のために、何とか賃上げをしたという企業も多かったことでしょう。

2024年に予定されている法改正について中小企業で影響のある項目を中心にまとめます。
2024年4月
1.労働条件ルールの追加
労働条件の明示(雇用契約書の締結)の際に以下の事項についての明示が追加されました。
@就業場所・業務の変更の範囲の明示
「雇入れ直後」の就業場所と業務の内容の明示で足りていましたが、将来の配置転換などによって変わり得る就業場所・業務の範囲「変更の範囲」についても明示が必要となりました。
A更新上限の明示
有期雇用契約の締結、契約更新の都度、「更新上限の有無」と上限がある場合「通算契約期間」または「更新回数」の明示が必要となります。また新たに更新上限を設けたり、更新上限を短縮する場合には、理由をあらかじめ説明する必要があります。
B無期転換申込機会の明示
同一の使用者(企業)との間で、有期雇用契約が更新されて通算5年を超えたときに、労働者の申込みによって無期雇用契約に転換される「無期転換ルール」についても明示が義務化されます。具体的に○年○月○日から無期転換の申込みができることを明示します。
C無期転換後の労働条件の明示
無期転換申込権が発生する契約更新時に無期転換後の労働条件を明示する必要があります。明示する労働条件は、雇用契約締結の際の労働条件明示事項と同じです。
*2024年4月1日以降に契約締結・契約更新をする労働者から上記の追加された事項の明示が必要となります。

2.時間外労働の上限規制の適用
2019年4月に時間外労働の上限規制が規定されましたが、適用猶予となっていた建設事業、自動車運転の業務、医師、鹿児島県及び沖縄県における砂糖製造業についても適用となります。
<原則>
月45時間、年360時間以内
<例外>
原則を超えられるのは年6回まで、年720時間以内、複数月平均80時間以内(休日労働含む)、月100時間未満(休日労働含む)
@建設事業
原則通りに適用(災害時における復旧及び復興の事業は除く)
A自動車運転の業務
例外の場合、上限は年960時間まで。複数月平均80時間以内、月100時間未満、年6回までの規制は適用されません。

3.障害者雇用促進法の改正
@障害者法定雇用率の段階的な引き上げ
民間企業の法定雇用率2.3%→令和6年4月2.5%→令和8年7月2.7%
対象事業主の範囲43.5人以上→令和6年4月40.0人以上→令和8年7月37.5人以上
A障害者雇用における障害者の算定方法の変更
週20時間以上の労働者を算入していましたが、週10時間以上20時間未満の精神障害者、重度身体障害者・知的障害者も1人をもって0.5人とカウントされます。

2024年10月
@週所定労働時間20時間以上A賃金月額8.8万円以上B2ヶ月を超える雇用見込みがある短時間労働者(学生除外)の社会保険(健康保険・厚生年金保険)加入の対象となる企業規模が、現在の101人以上から51人以上の企業となります。

我が国は、「少子高齢化に伴う生産年齢人口の減少」「育児や介護との両立など、働く方のニーズの多様化」などの状況に直面しています。
こうした中、投資やイノベーションによる生産性向上とともに、就業機会の拡大や意欲・能力を存分に発揮できる環境を作ることが重要な課題になっています。
「働き方改革」は、この課題の解決のため、働く方の置かれた個々の事情に応じ、多様な働き方を選択できる社会を実現し、働く方一人ひとりがより良い将来の展望を持てるようにすることを目指しています。
(厚生労働省HPより)


2019年4月から施行が開始した働き方改革ですが、2024年4月から時間外労働の上限規制が猶予されていた業種にも適用されることで、全て施行されることになります。上限規制の適用は2024年問題とも言われていて、建設・運輸業界にとっては人材確保や効率化に苦心する年になると思いますが、「生産年齢の減少」「働く人のニーズの多様化」に対応した改革は避けられません。
雇用に伴う様々な問題について、当事務所も共に力を尽くしたいと思います。

今年1年のみなさまの健康と幸福を心よりお祈り申し上げます。
posted by あさ at 11:12| ご挨拶