2023年12月03日

第3号被保険者って何?

政府の「年収の壁支援強化パッケージ」では、「年収106万円の壁」と「年収130万円の壁」への対応策が打ち出されています。
・年収106万円を超えると、企業規模100人超の会社では社会保険の加入義務が生じる。
・年収130万円を超えると、企業規模にかかわらず配偶者の社会保険の被扶養者から外れ、国民健康保険、国民年金の加入義務が生じる。
配偶者の社会保険の被扶養者であれば国民年金第3号被保険者として国民年金保険料の負担がありません。この第3号被保険者の制度は、正しく理解されていないと感じることが多々あります。

第3号被保険者
第2号被保険者(※)に扶養されている配偶者の方で、原則として年収が130万円未満の20歳以上60歳未満の方(年収130万円未満であっても、厚生年金保険の加入要件にあてはまる方は、厚生年金保険および健康保険に加入することになるため、第3号被保険者には該当しません)。
※厚生年金保険や共済組合等に加入している会社員や公務員の方。
ただし、65歳以上の老齢基礎年金などを受ける権利を有している方は除きます。
(日本年金機構のHPから)

○保険料は配偶者が払っている?
第3号被保険者の保険料は、その配偶者が加入している厚生年金または共済組合において、第3号被保険者の人数に応じ、公的年金制度として負担する仕組としているため、配偶者本人が直接負担するわけではありません。独身者も含めた制度全体で第3号被保険者の保険料を負担していることになります。
○配偶者が厚生年金に加入している間は第3号被保険者となる?
配偶者が厚生年金に加入していても第3号被保険者は60歳到達までです。また配偶者が65歳に到達すると自身が60歳未満でも第3号被保険者ではなくなり国民年金第1号被保険者として保険料の負担が生じます。
○配偶者に扶養されていればずっと第3号被保険者?
第3号被保険者の制度ができたのは、昭和61年4月1日です。それより前は厚生年金加入者の被扶養配偶者は国民年金の加入は任意だったため加入していない人も多く、任意加入した場合は保険料を負担していました。

令和5年9月21日に開催された社会保障審議会(年金部会)では第3号制度について『第3号被保険者のあり方そのものに着目した何らかの見直しを行うか、「壁」を感じながら働く第3号被保険者が少なくなるよう、短時間労働者への被用者保険の適用拡大を一層加速化することが基本となる。』として審議がされています。

年収の壁の問題については、次回2025年(令和7年)の年金制度改正に注目していきたいと思います。
posted by あさ at 21:26| 年金